湯之元の休日「温泉と鍼と私とビール」

 「そろそろか?」、「いや、やるべき仕事があるぞ、あれには90分はたっぷりかかる。あと1週間は持ちこたえられるんじゃないか?」。

 実はこれ、私の心の中で「鍼師の○○先生に電話をかけるべきかどうか」に際して、必ず繰り返される押し問答。毎月1度、必ず鍼を打ちにいくのだけど、1月もたつと体が訴えてくる。「そろそろじゃないか?」って。

行けば必ず楽になるのは分かっていて、その日のビールは格別だ。先生によると、鍼を打った日には胃腸が活発になるので特別おいしく感じるのだとのこと(そういえば、針を打ってると腸がゴロゴロ動き始めるのを良く感じる)。ここは湯之元だから、簡単に温泉とビールを加えることができて正に極楽である。でも、先生は頭からつま先まで鍼を打ちまくり、その後、入念なマッサージ、だからどうしても90分はかかってしまう。やらなきゃいけない仕事もあるものだから、「できれば今日は先延ばしにしたい」、そういう気持ちも同時に起こってくるわけで。

 

 だから、冒頭の押し問答を何日かは繰り返すのだけど、最後は決まって次のお話に凝った背中(凝り性の私の身体でも最も凝るのが鹿児島弁でヘッツボって呼ばれる場所。標準語だと肩甲骨の裏?)を押されて治療に出かけてゆくことになる。「昔、あるところにボロボロのノコギリで木を切るキコリがおりました。ボロボロのノコギリなので木はなかなか切れません。それを見かねた旅人が、キコリさん、一度そのノコギリを砥いだらどうですか。そうすれば、もっと効率よく木が切れるようになりますよ。するとキコリは答えました。俺にはそんな時間はないよ。昔あって今でもいつでもおこりそうな話、怖いですねえ。恐ろしいですねえ」。

鍼も温泉も缶ビールもそんなにお金はかからない。でも、すごくリラックスできるし活力も湧いてくる。こういうのも湯之元の暮らしの豊かさの一つかなって感じています。  

 

先生に写真をお願いしたのですが、恥ずかしがって?写真はとってくれるなとのことでした。

 

ですのでご近所の風景を。(みなさんお馴染み、田之湯温泉のすぐ隣です!)